airezias「Gray Silkhat」Release
aireziasに今の6人が揃ったのは恐らく2018年初頭のライブが初めてで
今作「Gray Silkhat」は今の6人で初めて制作したアルバムである。
2017~18年当時の福永は正直言うと、思い悩んで意気消沈していた。
それを救ってくれたのは彼らであったと言える。
彼らがどんな人間か。
なんだろう、本当に全く欲がなくて、本当に音楽や音を愛している。
誰かに言われた「海外の家族のようなバンド」
社会で生きていくには不自由しそうなくらい
お金とか将来のことを全然考えていなくて
一般的に言えばダメなやつらって感じである。
楽しかったら全力でやる。楽しくなかったらなんにもやらない。
楽器を前にして本当に楽しそうに鳴らすし
心の底から嫌そうに事務作業をする。
楽しくって何が悪い?そんな風に生きてみたっていいじゃない。
・・・なんてことを彼らは決して言わないけれど、隣にいるとよくよく感じる。
彼らと音楽を作ると、福永の心は軽くなる。
この人たちがただ楽しんでいるだけで、心が軽くなる人っているだろうな、と思う。
なんとかして今の、aireziasの「素」をそのまんまアルバムに閉じ込めることはできないかしら。
それがそのまま今作のテーマとなった。
aireziasにはただ一つだけ暗黙のルールがあって
「誰かがアイデアを持ったら、どんなに微妙に思えても、とにかく一度、すべて試す」
そういう健全なムードがある。福永お気に入りポイントの一つだ。
彼らはみな、様々な楽器を演奏するほかに、作曲家でアイデアマンでもあるので
アイデアが山のほど飛び交う。
従って、1つ1つの作業効率が死ぬほど悪い。
死ぬほど悪いけれど、その時間全てを楽しめる空気が、aireziasにはある。
福永はなんだか、このじゃじゃ馬な才能人たちを
届くべき人の元に届けたいな、なんて目線になりはじめている。
内にいながら、驚いたり感動したり、逆になんでそんなに音楽以外全部雑なの!と思ったり
まとめようとかプロデュースしようなんて思ってないし
この人たちをまとめるのは到底無理だろうとも思っているのだけれど
一緒にいるとそんな風に思う不思議な連中が
aireziasという6人組の音楽集団である。
(福永健人 "セルフライナーノーツ"の前書きより抜粋)
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